コンテンツ
今月も社労士の友人に、気になる老後に必要なお金と老後貧乏にならないように今からできることについて話を聞きました!
まだまだ老後は関係ないなと思っていましたが、人間平等に年は重ねますので、私自身もアラフォーを通り過ぎ。。
やっぱりちょっと関心を持って対策を考えなければなりません。
同じように感じられている方も多いはずです。
友人に色々と指南してもらいましたので、みなさん一緒に勉強していきましょう!
老後貧乏にならないように今からできること
年金支給年齢の引き上げについて
以前、プロが教える ズバリ!年金はいくらもらえる? ねんきん定期便の見方・年金を増やす方法とは で老齢年金の平均受給額を紹介しました。
意外と少ない・・・と思った方も多かったと思います。
今は原則として老齢年金の支給開始年齢は65歳からになりました。(参考1)年金の支給開始年齢が引き上げられることも検討されていますね。
でも個人的には、過去の法改正を見ても、今すでに40代以降の世代は年金支給開始年齢の引き上げの対象にはならないと思っています。ただ、今の20代、30代が高齢者となる頃には、年金支給年齢も原則70歳になる法改正があるかもしれません。
世界的には年金支給年齢が65歳以降からという国は多くて、日本だけが特別というわけではありません。
実は、これまで年金受給者には不要だとして64歳までしか加入できなかった雇用保険が、平成29年1月から65歳以降でも加入できるようになりました。
まずは、年金支給年齢を引き上げる前に、支給開始年齢までは働くのが一般的な社会にしていこうと国も動いているということです。
こういう社会の背景も考えながら、自分の老後のマネープランを考えましょう。
老後に必要なお金はいくら?
そこで具体的に老後に必要なお金を試算できる面白いサイトを発見しました。
リクルートが運営する『iction! みらい家計シミュレーション』です。
iction! みらい家計シミュレーション https://miraisim.iction.jp/
家族構成や収入額などの条件に答えて進めていくとざっくりですが、65歳時の貯金額のシミュレーションができます。退職金などは含まれていないので、単純に引き算してみてください。
あなたはいくらになりましたか??
このシミュレーションサイトでも65歳の時点で3000万の貯金があれば安心だとFPさんがアドバイスされていますが、いくら沢山貯金があっても毎年100万円もの赤字が出るような生活をしてしまえば、あっという間に破綻します。老後破産とは貯金の少ない人の話ではないのです。
老後のマネープランを立てるとき、まず自分は老後にどのようなライフスタイルを描くかが重要なポイントです。
これにより必要なお金が大きく異なってくるからです。
老後に夫婦2人で、ある程度の生活をするには月額28万円程度必要だというアンケート結果(参考2)もあります。そうなると公的年金だけでは足らないので、不足分を補う必要があります。一方で月5万円ほどの年金で少しも困ることはないと思う方もいらっしゃるでしょう。
参考2 家計調査報告(家計収支編)平成29年(2017年)II 世帯属性別の家計収支
今からすぐに老後の生活のイメージが沸かない方もたくさんいると思います。
なので、まずは平均額の年金を受給し、平均寿命は生きるとして、夫婦・単身で必要とされる平均額を求めてみましょう。
夫婦 平均年金受給額(20万円)を受給し、平均寿命(85歳)まで生きる場合の必要な貯えは?
夫婦(厚生年金加入者1名・国民年金加入者1名)の場合、 プロが教える 老後の生活設計のススメ ~年金っていくらもらえる?~ で紹介しましたが、平均年金受給額は夫婦でだいたい20万円ほど。
平均寿命は男女で違いますが、85歳としましょう。年金だけでは前述した理想生活費の28万円程度と比較すると、毎月8万ほどの不足分が出ます。
夫婦:理想生活費の28万円 - 平均年金受給額20万円 = 8万ほどの不足
年額では 8万 ×12か月 =96万円不足。約100万円不足です。
65歳で退職してその後20年働かないと仮定すると、100万×20年=2000万円不足です。
単純に見積もってこれくらい必要となります。
貯えとして、2000万円は必要ということです。
おひとりさま 平均年金受給額を受給し、平均寿命(85歳)まで生きる場合の必要な貯えは?
近年は、結婚をせずおひとりさま(独身)で過ごしている方も多くなっています。
おひとりさま(独身)の場合、どのようになるのか考えてみました。
厚生年金受給者のおひとりさま(独身)の場合
男性の平均支給額は「166,863円」、女性の平均支給額は「102,708円」です。(参考3)
総体的に男性の方が収入の高い方が多いため、男女の平均支給額には差があります。
こちらはあくまでも平均支給額です、現実的には現在収入の二極化が進んでいる為、それぞれ上記を上回る方もありますが、逆に下回る方も多いのが現実です。
単身世帯の消費支出(生活費全般)を調べてみると、60歳以上の世帯は「148,358円」です。(35歳未満の世帯は「155,808円」,35~59歳の世帯は「192,311円」となっておりますので、年金支給時、生活費はピークを過ぎるようです)
参考4 家計調査報告(家計収支編)平成29年(2017年)III 総世帯及び単身世帯の家計収支
【男性】
理想生活費の15万円 - 平均年金受給額16万円 = 1万ほどの余剰
年額では 1万 ×12か月 =12万円余剰
(あくまでも平均値のため、上記を上回る方もありますが、逆に余剰金がない・貯えが必要な方もあると思われます)
【女性】
理想生活費の15万円 - 平均年金受給額10万円 = 5万ほどの不足
年額では 5万 ×12か月 =60万円不足。
65歳で退職してその後20年働かないと仮定すると、60万×20年=1200万円不足です。
貯えとして、1200万円は必要ということです。
病気や介護・大きな支出があるかもしれない
上記は、健康な老後が送れるならば…ですが、夫婦どちらかが、もしくは自分自身が病気で介護が必要になったり、時には大きな買い物をするかもしれませんね。
人生100年時代なんて言われてますから、医療が進歩して本当に100歳まで生きてしまったら。。。(笑)
笑いごとではないですね。65歳から100歳までなら35年もありますから夫婦でしたら総額3,500万 女性のおひとりさまでしたら2,100万もの貯金が必要になります。
なので、いろんなリスクを想定してリタイアまでに2000~3000万以上の貯金を目標に今からアクションを起こすべきだということです。
…でも、いったいどんなアクションを起こすべきなのでしょうか?
参考 自営業・フリーランスの場合
厚生年金加入期間の有無によって多少変わりますが、国民年金の加入のみの場合は、国民年金支給額 55,464円(1人/月額)のみとなります。(国民年金の加入期間によっても支給金額は異なります)
国民年金のみの方は、
夫婦での理想の生活費28万円(月額)もしくは単身の理想の生活費15万円(月額)から国民年金支給額 55,464円(1人/月額)を差し引いた金額 × [12ヶ月」 × [死ぬまでの年数]
を自分自身の老後の資金として貯えておく必要があります。
国民年金未加入の方は、老後の生活費のすべてを貯えておく必要があります。
貯金額を増やすには??
具体的に将来の貯金額を増やすためのアクションをご紹介します。
老後生活に備えるための方法は沢山ありますが、単純に考えることから始めましょう。
たとえば、お金を貯めるには下記の3つの方法が存在します。
- 節約する(支出を減らす)
- 収入を増やす
- 資産運用でお金を増やす
1.節約する(支出を減らす)
最も単純に限られた収入のなかで、なるべく出ていくお金(支出)を減らすという方法です。
すぐに思いあたるものは食費の節約、水道光熱費の節約、通信費の節約、税金対策など…です。
ただ日常生活の厳しい節約は長続きさせることが難しく、その反動(リバウンド)で大きな浪費につながってしまうことも多いと聞きます。。。
節約が楽しめるタイプの方にはお勧めです。
2.収入を増やす
皆さん、月に1万円節約するのと月に1万円収入を増やすのとどちらが簡単だと思いますか?
それは断然1万円の収入を増やすことではないでしょうか??
とくに今は転職による収入アップが期待できます。
全国的に有効求人倍率も上がりっぱなし、最低賃金も上がりっぱなしの超売り手市場。
どこもかしこも労働者が足りなくて、とうとう外国人の受け入れを始めようとしていますね。
現実に人手不足による倒産まで起こっているのです。
もし、今の会社や職業に不安を感じているなら、将来のキャリアプランを考えてみるチャンスかもしれません。
今は法律で65歳までの雇用を企業に義務付けられていますが、年金支給年齢の引き上げを見据えて70歳やそれ以上働くことが当たり前の社会が来るでしょう。
若い世代は、少しでも収入が高く、長く働ける職に就くことの影響が大きくなります。
転職はちょっと・・・という方も
単発のアルバイトやお小遣い稼ぎでも、副業でも、アフィリエイトでも、なんでもいいので、まずは行動してみましょう。
SE・プログラマーの転職『マイナビエージェント×IT』
首都圏のIT・営業職求人多数。転職ならマイナビエージェント
3.資産運用でお金を増やす
少しづつお給料から貯金していけばいいのでは??そういう時代はとっくの昔に終わっています。
銀行へ預金するだけではお金はまったく増えないからです。
今は超低金利の時代ですので、数百万円を預けたって1円10円単位の利子しかつきません。
ATMで時間外にお金を下ろしてしまったらあっという間に手数料に消え、元金を減らしてしまうなんてことにも。。。
ですから、元金を増やすには運用するしかないのです。
でも、資産運用とか投資とかってなんか難しそうでよく分かりませんよね?
それにリスクもあるって言うし…ちょっとそれは。。。と思う方もそんなことは言ってられません。
40代、50代の方も今からでも遅くはないです。資産運用について少しずつでも勉強を始めてみてはいかがでしょうか?
今は少額で低リスクから始められる商品もたくさんあります。
国も年金のような公的制度だけではなく、NISAやiDeCoなどの資産形成支援制度の拡充をしています。
まだNISAやiDeCo口座をお持ちでない方はここからはじめてみましょう。
まとめ
老後の生活に必要なお金について、ざっくりとでも把握できたと思います。
将来が見通せない時代に、現実を知ることってとても大切だと思います。今からさまざまなリスクを想定して、ゆとりのある老後生活を迎えましょう。
次回は今さら聞けない?NISAとiDeCoについてご紹介したいと思います。